【第25回:オプション取引番外編】VIXコールオプション購入記録とコンタンゴ等の基礎知識解説〜随時更新中〜

日記・雑記

第22回、第23回、第24回でも散々書いている通り、現在の市場環境は世界的な金利上昇の不安があることから、株価変動リスクが高く、その割にVIXは15前後とあまり上昇していないという状況であり、ホイール戦略を仕掛けるのはなかなかに厳しいと見ています。

その結果として、1か月以上ポジションを持てていない状況であり、このまま何もポジションを持たずに待っているのも寂しいものがあるので、ホイール戦略ではないですが、オプションの買いも取り上げて結果を共有してみようと思い記事を執筆しています。

ホイール戦略ではないので、毎月まとめている運用実績に含める予定はないですが、オプションの買いってこんな感じなんだなということを共有できればと思います。

今回購入したのはVIXのコールオプションとなりますので、本記事ではVIXのコールオプションの基礎知識であったり、購入の根拠と損益確定までの戦略を公開します。

そもそもVIXのオプションって何?

VIX指数は皆さんもご存じだと思いますが、簡単に言うと「S&P500指数(SPX)のオプション価格から算出される今後30日間の予測変動率(IV)」になります。

そのため、VIXが高いときはSP500の株価の変動リスクに市場が備えているような状況と言えます。

VIX指数自体は株とは違って取引はされていませんが、VIXのオプションは米国のシカゴ・オプション取引所(CBOE)などで取引されており、VIX先物価格(※下で詳細に説明)、VIXのボラティリティ(VVIXなど)、満期までの残存日数などを元にオプション価格が決まるような形となっています。

主な用途としては株価急落時(パニック時)にVIXが急騰する性質を利用したヘッジなどで使われています。(今回の私の購入目的もこれに近いと考えています)

ちなみに、VIX売りポジションの強制買い戻し(ショートスクイーズ)が連鎖して市場が不安定化したのが、2018年のVIXショックになります。

VIXのオプションの注意点

VIXのオプションの仕組み自体は上で説明したように株のオプションと似ており、オプション価格の決定方法が株価かVIXかの違いだけなのですが、株と大きく違う点が2つあります。

1.VIXと株では値動きが違う

株の値動きは基本的に企業業績によって決まるため、業績の良い企業を選べば安定した上昇を見込める可能性が高いのに対して、VIXは市場でショックが起こると一瞬スパイクする場面がありますが、平時は15〜20前後を維持することが多く、そもそもの値動きが株とVIXでは大きく異なります。

そのためVIXのコールオプションは何も考えずにただ持っていても、VIXが大して変動せず時間価値の減少により損失を被る可能性が高く、VIXのスパイクの瞬間をきれいに捉えることができないと利益を得られません。

そのため、購入のタイミングがかなり難しい金融商品ではないかと考えています。

2.VIXにはコンタンゴの性質がある(重要)

少し難しい専門的な話になりますが、VIXオプションを扱う上で絶対に知っておくべき重要な話があります。

VIXオプションの取引をする際に大事なのは、「VIX現物」ではなく、そのオプションの限月と同じ限月の「VIX先物」になります。(今回の私のケースで説明すると、12月限のオプションを買ったため、12月限のVIX先物が大事ということになります。)
※先物価格が大事なのは株オプションも同様ですが、株の場合は基本的に現物と先物は裁定取引(アービトラージ)のメカニズムによって価格がほぼ連動するように市場で機能しています。

これがなぜ重要かというと、状況にもよりますが「VIX先物」は「VIX現物」よりも高くなりやすい(コンタンゴと呼ばれる)性質があるからです。

何故高くなりやすいかというと、10月時点のVIX現物が15と静かでも、「12月までに何が起こるか分からない不安」があるため、12月限のVIX先物は「プレミアム(上乗せ料金)」が乗った高めの価格で取引されます。(実際2026/10/14現在で12月限のVIX先物価格は18程度で取引されています)
※逆にVIXがスパイクした瞬間などは、将来のVIXが下がることを想定して、VIX先物の方がVIX現物より低くなることもあります。

これにより、12月限のVIXオプションの購入に際しては、オプション価格はVIX現物の15で算出するのではなく、12月限のVIX先物の18を元に算出することになります。

また、このコンタンゴの上乗せ分は、満期が近づくにつれて減少するため、何も起きなければVIX先物も日ごとにVIX現物の15に近づいていくことになり、時間経過による損失が株のオプションよりも大きくなりやすいという性質があります。

また、このコンタンゴに加えて、VIXのIVは一般的な株式(銘柄にもよりますが)に比べて元々かなり高く設定されています。そのため、時間経過によるプレミアムの減少スピード(タイムディケイ)も株のオプションより遥かに速い点には注意が必要です。

💡VIXの売りには致命的なテールリスクがある

上記の性質があるため、勝率だけの話をすると、VIXは買うより売る方が勝率が高いとされています。

ただし、VIXの売りはVIXがスパイクした際に大きな損失を被るという致命的なテールリスクを抱えています。

VIXのスパイクと書いている通り、ショック時のVIXの跳ね上がり方は凄まじいため、もしVIXの売りの際にこのテールリスクに直面した場合、口座資金を一発で吹き飛ばすほどの損失になりかねません。

したがって、VIXの売りを検討する際は、厳格なリスク管理(資金管理や損切りルールの徹底など)を行う必要があるとされています。

取引の概要

今回のエントリー条件は以下の通りです。

項目設定内容
銘柄VIX指数 12月限先物(ティッカー:VIX)
取引内容コール買い
取引枚数1枚(倍率100倍)
権利行使価格VIX:20.00
満期日2026/12/16
プレミアム(支払額)$1.81 ($181)
指標(取引時)デルタ:0.46 / IV:83.57%
IV Rank / Percentile(取引時)約5% / 約4.9% (Barchartより引用)

VIXのコールオプションを買った根拠

  1. 市場環境の割にVIXが低いと感じていること 上でも散々述べていますが、現在の市場環境的には株価の変動リスクはかなり高いのではないかと考えており、その割にVIX現物は15前後とかなり低く抑えられているため、VIXを仕込むのも悪くないのではないかと考えました。
  2. 年末にかけて多数のイベントがあること 10月に入って決算が本格化することや、11月には大統領選挙があるなどイベントが多いことから、どこかで市場が大きく動く可能性は十分にあるかなと考えました。

なお、12月限のオプションを買った理由としては、中間選挙や決算が終わる11月上旬~中旬あたりで損切する前提で考えているため、11月限のオプションより時間的価値の損失を抑えられる12月限のオプションを選択しました。

💡 ここで一つポイント(先物価格について)

上でも述べた通り、12月限のVIXオプションが対象としている「12月限のVIX先物」は2026/10/14時点で18程度で取引されています。

この「VIX現物15に対してVIX先物18」という条件は、オプションのコール買いにとっては不利ですが、年末にかけてのイベント(大統領選や決算など)でVIXが20~30以上に大きく跳ね上がるシナリオを想定すると、今のうちにリスクヘッジ(保険)として仕込んでおく価値はあると考えました。

VIXのコールオプションを買った私の心構え

買った根拠は上に書いた通りなのですが、そもそもVIXの買い自体が勝率の低い戦略であり、VIXが大きくハネなければコンタンゴのプレミアムの剥落や時間価値の減少で損をするだけなので、失敗に終わる可能性の方が高いかなと考えています。

そのため個人的には約3万円で入れる掛け捨ての保険に入ったような感覚で本オプションを購入しています。

株価変動リスクが高いと感じている今の市場環境で、仮に本当に何かが起こればVIXの急騰により本オプションから利益を得られる可能性がありますし、何もなければ本オプション分はただの損失となりますが、手元にある他の金融資産は大きく下落しないだろうということで、本当にリスクヘッジ的な意味合いとなります。

日々の値動き(米国終値ベース)

損益確定までのVIX現物とオプション価格の推移です。

日付VIX現物オプション価格IV
10/1315.27$1.7883.12
10/1416.87$1.9385.63
10/1516.46$1.7883.26
10/1619.99$2.1788.49

10/17追記

昨晩、私が寝ている間にVIXが急騰しており、少し驚いている状況です。

10/19のマーケットの動きにもよりますが、現時点では利益が出ている内に利益確定したいと考えています。(本音は10/16時点で利益確定したかったです)

VIXが上昇している理由としては、世間でコアウィーブショックと呼ばれているものによる影響であると思われ、10/19もショックの影響が続くならまだまだVIXがハネる可能性もあり、もう少しホールドしておきたいという思いもあります。

ただ、VIXのスパイク期間は短く、すぐにVIXが低下する可能性もあることを考えると、VIXがハネた今を逃さずに利確してしまった方がいいかなと考えています。

また、もう1つ懸念点としてあるのが、10/21に10月限のVIX先物・オプションのSQが来るということです。

今回のVIX上昇により、含み益になっているVIX先物の買いポジションやVIXコールオプションが出てくると思うのですが、これらの利益確定が10/21までに行われると想定されるため、これらの利益確定のVIX売りが、VIXの下押し要因になる可能性もあると考えると早めに利益確定したいという思いもあります。※大きく影響があるのはVIX現物および10月のVIX先物になるため、12月のVIX先物への影響は限定的であると思いますが、多少は影響すると思っています。

またSQイベント通過による安心感からIVクラッシュ等が発生することも想定されます。

もちろん、コアウィーブショックの影響が続くなら、VIX先物やオプションの利益確定の動きよりもショックによるVIX上昇の影響の方が大きくなり、VIXは上がり続けるというシナリオもありますが、コアウィーブショックがどれだけ影響を与えるか不明なため、早めに利食ってしまった方がいいかなと思っています。

もちろん最終判断は10/19のマーケットの様子を見てからにしようと思っていますが、今時点では早めに利益確定に動こうかなと考えています。

手じまい方法と最終利益

  • 買付(買い建て): 2026/10/14 1:19 約定(単価 $1.81)
  • 売却(反対売買): 売却したら更新予定

最終損益:最終損益確定後に更新予定

【内訳】

  • 購入費用:$181 ($1.81 × 倍率100倍)
  • 売却収入:売却後に更新予定
  • 手数料合計: 売却後に更新予定(購入時:$1.99 / 売却時:$X.XX ※概算)

感想・今後の予定

最終損益確定後に更新予定

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