第16回と第19回に書いていた通り、7月は決算などの影響でなかなかエントリーできていなかったのですが、とうとうエントリーしました。
2026/7/23(日本時間7/24未明)にキンダー・モルガン(KMI)のターバイを仕掛けたので、その根拠と損益確定までの戦略を公開します。
取引の概要
今回のエントリー条件は以下の通りです。
| 項目 | 設定内容 |
| 銘柄 | キンダー・モルガン (ティッカー:KMI) |
| 取引内容 | ターゲット・バイイング |
| 取引枚数 | 1枚(100株分 / 必要現金:$3,100) |
| 権利行使価格 | $31.00 |
| 満期日 | 2026/08/21 (次回決算日:10月中旬予定) |
| プレミアム(受取額) | $0.37 ($37) |
| 指標(取引時) | デルタ:0.26 / IV:24.88% |
| IV Rank / Percentile(取引時) | 約46% / 約60% (Barchartより引用) |
このタイミングで「ターバイ」した根拠
- 7/22に発表された決算が非常に良かったと判断 LNGの輸出拡大、メキシコ向けパイプライン、北米における電力需要の爆発(特にAI・データセンター特需を背景とした天然ガス火力発電需要)が、強力な追い風となっており、今後も成長が見込めると判断しました。
- 高い配当利回り(インカムゲイン狙い) 増配も発表されて、配当利回りが3%台後半と高いため、万が一権利行使されて現物株を持つことになっても、配当を貰いつつカバードコールに移行(ホイール戦略へ発展)できます。
- IV Rank、IV Percentileが高め ディフェンシブ銘柄のため、IV自体は25%程度とそこまで高くはないですが、IV Rankが約60%、IV Percentileが約46%と、過去の実績と比較しても「割高(売り手有利)」のアラートが出ており、プットを売るのに十分な水準と判断しました。
- 十分な期待利回り 手数料を差し引いても、満期まで持ちきれば年利換算で約14%程度の利回りとなる計算です。リスクに対して十分なリターンがあると判断しました。
- 小資金(元手50万円)にマッチした株価 元手が50万円(約3,100ドル)に対して、権利行使価格$31であれば保証金もギリギリ足り、私の資金規模に合っていました。
※理想を言えば多少は手元に現金を残しておくべきなのですが、そもそも元手50万でスタートしており、ターバイできる銘柄が少ないので、手元資金が増えるまでは仕方ないかなとも考えています。
懸念点
今回ターバイした根拠は上の通りなのですが、懸念点もいくつかあるのでその部分にも触れておきます。
- 「AIによる電力需要」が大きな影響を与えており、実質AI銘柄的な動きになっている AIによる電力需要増を見込んで株価は年初来から大きく伸びており、7/22の好決算についても既に株価としては織り込まれている可能性も十分にあります。現に7/22の好決算を受けても7/23の株価の上げ幅は限定的でした。
- ハイパースケーラーの投資計画に影響を受ける AI需要による好決算なので、当然ハイパースケーラーのデーターセンター投資が減れば利益は削られます。特に本記事を執筆している2026年7月時点ではハイパースケーラーの設備投資額に厳しい目が向けられ始めているため、設備投資に対する風向きが変わってきた場合は株価が急落するリスクもあります。7/23の株価の上げ幅が限定的だった理由の一つに、7/22に発表されたアルファベットの決算における設備投資計画に対する懸念があるかもしれないです。
- セクター全体の資金抜け(マクロな需給)の影響 個別企業の好材料だけでなく、「市場全体の資金の向き先(セクター・ローテーション)」というマクロな視点も無視できません。7月下旬の米国市場では、相場全体でセクター間の激しい資金移動が起きており、インフラ・エネルギーセクター全体がこうした大局的な資金抜けやニュースノイズに引っ張られて上値が重くなっている可能性もあります。
上記のことから、今後のハイパースケーラーやセクターローテーションの状況もしっかりと監視し、株価が低迷しそうな状況になれば損切することの検討も必要と思われます。
日々の値動き(米国終値ベース)
損益確定までの株価とオプション価格の推移です。
| 日付 | 株価 | オプション価格 | IV |
| 7/23 | $32.77 | $0.34 | 24.77 |
| 7/24 | $32.86 | $0.30 | 24.07 |
| 7/27 | $31.75 | $0.54 | 24.61 |
| 7/28 | $31.61 | $0.52 | 23.98 |
| 7/29 | $31.85 | $0.50 | 23.70 |
| 7/30 | $31.66 | $0.50 | 23.40 |
| 7/31 | $32.18 | $0.31 | 23.56 |
| 8/3 | $31.40 | $0.44 | 24.12 |
| 8/4 | $31.38 | $0.41 | 24.43 |
| 8/5 | $31.12 | $0.50 | 23.15 |
| 8/6 | $31.28 | $0.39 | 23.08 |
| 8/7 | $30.85 | $0.59 | 21.19 |
| 8/10 | $31.39 | $0.27 | 21.26 |
| 8/11 | $31.48 | $0.21 | 21.36 |
| 8/12 | $31.73 | $0.21 | 20.94 |
| 8/13 | $32.08 | $0.07 | 22.44 |
8/8追記
ITMになってしまいましたが、上でも書いている通り株価$31なら引き受けてもいいと考えているので、そのままポジションはキープする予定です。ただ株価が$30を切ってくるようなら損切も検討しようと思います。
なお、8/21満期ストライク$31のオプションを損切して、9/18満期ストライク$30のオプションに乗り換える(ロールオーバーする)という手もありますが、このオプションのポジションを解消したら別の銘柄に移行することを検討しているため、ロールオーバーはしない予定です。
手じまい方法と最終利益
- 売却(売り建て): 2026/07/24 2:30 約定(単価 $0.37)
- 買付(買い戻し): 2026/08/13 22:32 約定(単価 $0.08)
最終利益:$24.52
【内訳】
- 売却収入:$37.00 ($0.37 × 100株)
- 買付費用:$8.00 ($0.08 × 100株)
- 手数料合計:$4.48 (売却時:$2.25 / 買付時:$2.23 ※概算)
- 利回り(年利換算):約14% (※計算式:利益 $24.52 ÷ 必要現金 $3,100 × 365日 ÷ 21日)
感想・今後の予定
ITMになったタイミングもありましたが、株価が持ちこたえて何とか利益確定となりました。
利益率も年率換算で約14%のため十分な利益を確保できたと考えています。
ただ、決算が良かったということでエントリーしたのですが、既に好決算が織り込まれていた感があったことと、ハイパースケーラーの決算やFOMCが重なる不安定な時期であり、米国株が全体的に低調だったことから、株価が低迷する時期がありました。
そういう意味ではエントリーを少し焦ったかなという気もしたので、マーケット全体をもっと俯瞰的に見れていればという反省もあります。
とは言うものの、そういった話をしているといつまで経ってもエントリーできないのと、株価が$30以下になったら損切するという最低限の損切ラインも決めていたこと、結果としては株価は持ちこたえて利益が出たことから、これはこれで良かったのかなと考えています。
ロールオーバーについては、KMIのIV RankやIV Percentileが20%付近の水準にあり、あまり高くないこともあり見送りとし、次は別銘柄でエントリーしようか画策しているところになります。
またトレードをしたら、結果を記事にしてシェアしますのでお楽しみに!
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